暴力紳士

ああ……腐った女子なら溜まらんものだろうな。そうした脳の構造を持つ人間がいるなら、この映画で得られる幸福感は創造以上の破壊力を秘めている。トレーラーから想像した通りの腐りっぷりだったぞ!ホームズ×ワトソン。

結婚するんだ。というワトソン。俺を置いていくなというホームズ。ワトソンの妻を得意のロジックで妨害工作。ホームズのしたり顔。殴るワトソン。スゲェ嬉しそうな顔をするホームズ。で、人の婚約指輪を勝手に質に入れたりで……

……拙僧の脳はホームズが誘い受けであり、ワトソンはヘタレ攻めの図式が成り立っている。こういうのが、萌えである。幸福である。ホームズがワトソン宅に居候して、自堕落なヒッキーしてるという設定も何だか溜まらん。

こうしたやりとりを観ていて、映画館でひたすら一人でニヤニヤするしかない。ダウニーJrであることが、確信犯的に「トロッピック・サンダー」が(アイアンマン×スパイダーマン)この映画の伏線だったのかもしれないな。

同時代を舞台にしたノーランの「プレステージ」のように、時代考証を無視したとんでもアイテムでも出て来るのかワクワクしていたら、ショックガンもどきのショック棒だの、リモコン起爆装置ぐらいなだけで少しガッカリする。

ガッカリするんだが、モリアーティ教授の登場の仕方が、「バットマン・ビギンズ」とまったく同じだったので、モリアーティがジョーカーまがいの二人の仲を裂くような心理戦でも仕掛けたり、前述したリモコン爆弾使って、一般人と囚人とで命の選択でもしたり、巨大なディファレンス・エンジンだの、スチーム城でも浮上してくるんじゃないかと、意味不明にワクワクしている。

http://wwws.warnerbros.co.jp/sherlock/

公式サイトで聴けるんだが、ジマーの曲があまりジマーらしくない。よく分からんが、すごいテリー・ギリアム映画的だ。ジマー節が少ないジマーの曲は久々だけど、たまにはこういうのもいいな。サントラが欲しいよ……。