次々と逝っていく

・神保町の三省堂をウロウロしていたら、J・G・バラードの「楽園への疾走」がようやく文庫化されていた。こりゃ、「Millennium people」と「Kingdom come」がもうすぐ翻訳されるのだろうとワクワクしていた。が、今日SFマガジンを読んだら、小さい記事でバラードが四月に亡くなっていたいうことを初めて知る(遅い)。前立腺のガンだそうだ。畜生。何でだ。

・ここんところ、SFマガジンで追悼特集ばっかだったから、嫌な予感はしていた。まさか、バラードも逝ってしまうなんて……。クライトンといい、伊藤計劃氏が亡くなってしまったこともショックだったのに、その氏が小説の中でよく扱っていたバラードも同年にガンで逝ってしまうなんて……。中学のころ、といっても七年前ぐらい、MGSにハマり、ファンサイトを回っていて伊藤氏のサイトを知り、SFと映画にのめり込み、山田正紀からSFを読み始めて、初めて海外のSFを読んだのが、バラードの「沈んだ世界」だった。両氏とも、多極化するSFの素晴らしさを自分に教えてくれた恩師でもあった。改めてご冥福をお祈りしたい。

・追悼のつもりで、今日の夜はスピルバーグの「太陽の帝国」を観ている。ジョン・ウィリアムズのスコアが美しすぎて、泣いてしまった。