復讐の変態者と破

・毛頭のエヴァポスターが完全に「ガメラ4」な件。デカイ物を見上げるという構図。シンちゃん(樋口)の欲望そのものだな。どうでもいいけど、平成ガメラのブルーレイが出るのって本当か?


・てなわけで、日米の大きなお友達が喜び、ピラミッド(のようなもの)を必死に破壊したり、守ったりする映画「トランスフォーマー/リベンジ」と「エヴァ破」を見てきた。こういうお祭り映画をマジメに書く気は起きないので、マジメな感想を見たい人は他を見たほうがいいでしょう。

・「リベンジ」は当然、吹き替えと字幕両方見る。そうだよっ!玄田コンボイが聴きたかっただけだよっ!銀河万丈がラスボスってどういう仕様だ!

・どっちもどっちなんで、面倒だから一緒にまとめて感想を書いちゃおうと思う。

・のっけ飛行機から弐号機かコンボイが落っこちてくる。デカイ質量体が落ちてくるというのは絵になり、ジャブロンスキーのジマー節か、鷺巣詩郎の劇判が鳴りまくる。これに燃えない男子はいないだろ。

・軍隊がロボットを保有しているという喜び。特に「リベンジ」のほうなんて、国防総省直属部隊っていう得体の知れない訳ワカメなものを組織して、どこかの「チーム・アメリカ」のように、他人の国に制空権無視してドカドカ殴り込み、デストロン狩りを執行。AEW(早期警戒機)で策敵、ドローンをぶっ飛ばし、戦車バカバカ、ミサイル空爆ドコドコ、艦砲射撃ボコボコ、一般人、歩兵は死にまくる。二時間怪獣ブラッホークダウンな近代兵器の見本市。ああ、何という頭の悪さなんだろ……。「T4」でも書いたけど、平成ガメラから続く「リアル軍隊で化物倒せるんじゃね?」という気合の入り方がいいな。過剰に合体変形する使徒や変態者よりそっちに魅入るのは可笑しいのだろうか?「破」のニョキニョキ出現する情報インターフェースや、軌道衛星からマスドライバーのようなものをぶっ飛ばす変態者、ブラッホークに変形するロートル変態者は好きだったけど……。

・情けない主人公が愉快な仲間と共に学園生活をエンジョイしている点ではある意味どちらも一緒かもしれない。「破」はともかく、「リベンジ」はスピルバーグコントロールから外れ、調子に乗ったベイが好き放題遊んでいやがり、下ネタ寸劇、クレーンカメラがグルグルグルグルいつもより多く回っていた。頼むからこういうの止めてくれ。

・「リベンジ」のワープってなんだ。ゼロシフトみたいなものか?あ、だからメガトロン様は、次のカットで地球から土星へワープしたり、海岸に着いたばかりのヨルダン軍が、一瞬にしてギザへと移動しているんだ。
前作からそうだったけど、こういうのって井上敏樹ワープと同じ類のものだろうか。ベイワープと名付けよう。

・「序」はぶっちゃけ、シンちゃんの爆発道場(ヤシマ作戦)の土台程度だったが、「破」もぶっちゃけ全編シンちゃんの爆発道場だった気がする……。「太陽を盗んだ男」が流れてきたとき、狙っているとしか思えない。

・まあ、そんなこんなで色々と楽しめた映画でありました。

アニメの感想なんていうものは

アスラクライン」の出来がアレな件……ここ最近見るアニメは、見て救われるというより、絶望に近いものを感じてしまうのは気のせいだろうか。「M.G.H」実写化かアニメ化しないかなー。三雲岳斗ファンとして。

東のエデン

PSPに貯めた「東のエデン」を一気に見ている。傑作。「戦国BASARA」といい、最近のIGにいろいろと外れはない気がする。攻殻SACが、押井版の設定を継承した「人形遣いが現れなかった公安9課」だったのなら、「東のエデン」は「ベイブリッジがミサイル爆撃されなかったレイバーが出てこない日本」ではないだろうか。まさか「日本を戦後からやり直す」という台詞をもう一度聞けるとは・・・・・・。まあ、神山監督だからあり得ない話ではないけど。

ポール・グリーンダラスが、アクションが出てこない青春映画を作ったらこういう出来になるかもしれない。

あと、リキッドさんと同じことしたのには笑った。

宮本武蔵 双剣に馳せる夢

作画監督黄瀬和哉 美術監督ー平田秀一 と書くと、完全にいつもの押井映画だが、内容も完全に押井映画だったりする。一応、西久保監督なのに……。理論武装して、宮本武蔵という虚構的存在を語り続ける映画。立喰師列伝より、ミニパトに似ているかも。まさか、宮本武蔵を扱ってるのに、戦車という単語を聞けるなんて。

これって、好きな人には快楽かもしれないけど、知らない人が見たら苦痛以外のなにものでもないだろうな……。

武蔵の殺陣での浪曲の使われ方が最高にカッコよく、こんな気持ちい曲が流れるアニメ殺陣は、ストレンヂア以来かも。

特に愛着があったわけじゃないけど

http://www.nicovideo.jp/watch/sm158563

テレビをつけたらマイコーが逝っていた。「アウトラン」や「アフターバーナー」のアーケード箇体を持っていたほど熱心なセガユーザーである彼を追悼するため、今日は「スペチャン5」と「ムーンウォーカー」を見て寝ることにした。それにしても、歌と踊りで敵を倒せるなんて、なんという素晴らしきバカゲーなんだろう。

超克の福本

http://www.nicovideo.jp/watch/sm6014304

千葉から、東京の辺境にある美術大学へ行く中央線の中、乗り降り口の上にある、やたら任天堂をプッシュしているモニターを見ながら、ボーっと腐った考えごとをする。秋葉原ポメラを買ったので、その練習をかねてここに書いて見ようと思う。でも、他の人のポメラで日記書いたっていうのを見ると、小洒落れてる感じがしてなんか腹立つ。

トモダチコレクション」で、萌えキャラバージョンが出たら売れるんじゃないかと思いつく。二次元に偏屈なまでの愛着を示すユーザーというのは、非モテの俺様ハーレム願望ということなので、あらゆる属性がソドムの市みたいになって、マンションがメモリーいっぱいに密集し、ユートピア調のディストピアになっている。バラードかキングの小説のように、いつしかプレイヤー(神)を巡る軋轢とかなんかで、マンション内が暴動化。上の階と下の階による部落差別のようなものが生まれて、上の階が下の階にペットの死骸を放り投げたり、惨殺事件が多発、プレイヤーに放棄されたキャラは、上の階から一斉に身を投げたりする悪夢とかが見れるんだろうか?

中央線のモニターに、我らの先生こと、福本清三が出てきたのには驚いた。福本さんを見るのも「悪代官3」以来かもしれん。どうでもいいけど、ウィキにも書いてあるように、この人がやった「仁義なき戦い 広島死闘篇」のマグナムを被弾して、弾んで飛んでいく死に様が今見ても壮絶すぎる。福本さんの死に様がいいのは、死ぬときの目が常軌を逸しているぐらい逝っているからだと思うけど、リアルスマッシュブラザーズというやつで、カットをしなければ、福本さんならどこまでも飛んでいきそう。トニー・ジャーに蹴られるならこの人にして欲しいが、さすがにもう歳か・・・。

wiiモーションがプラスされ、手首の捻りとかもできるらしい。おお!これで、リアル痴漢エロゲーが出来るんじゃないか!?と、考えるのは、やはり欲求不満のせいかもしれない。

アルセウス 超克の時空へ」というポケモン映画のタイトルのポスターを見つける。超克という言葉を映画で初めて聞く。「超克の時空へ」って何だかグレッグ・イーガン的な響きを持っている。近所の子供たちが、「昨日の超克みた?」「ああ、すごい時空だったぜ!」という会話をする風景はとてもイーガン的だ。

「超克の森美術館」行ってみたい。多分、入ったら二度と出れないのだろう。

「超克・兄貴」 きっとスゴイ弾幕STGだろう。

「余命超克の花嫁」 情報思念体になっちゃう花嫁だろ。

「超克のオリオン」 銀英伝のあだ名みたい。

「超克の福本」 超克を通り越してる気がする。

ピカチュウが、しあわせの理由とか思考して、量子レベルに分解され、ルミナスとかになっちゃう話とかだったらどうしよう。

おお、これを一時間ぐらいで書けるポメラってスゲエな。

冒頭のマクロ化

・T1、T2で、冒頭部分でちょこっと出てきたJ-DAY後の戦争を二時間にまとめたのがT4って書くと、何だかスピルバーグの「プライベート・ライアン」の残虐オマハビーチの冒頭を二時間に延ばした、リドスコの「ブラックホーク・ダウン」的な解釈をしてしまう。

・ってなわけで「ターミネーター4」観てきた。理不尽に感想を徒然書くので、ネタバレありです。

・ドラマ版とT3は無かったことになってるらしく、それじゃあまるでミレニアムゴジラである。

・ブラッド・フィーデルのおなじみスコアを冒頭に叩き込み、ダニー・エルフマンのジマー節にしか聞こえん燃えスコアに続き、TVMパトリオット(?)主観の奇襲から、A-10が空中支援の後、ブラックホークから地上部隊のドンパチ、キノコ雲への流れが気持ち良すぎる。冒頭から見せ場を必ず作るスピルバーグ的な火薬、音響、特撮コントロールの近代ハリウッド黄金比というやつ。「スター・トレック」「リスカ王国」といいILMは爆発への愛着が尋常じゃない情熱を感じる。

平成ガメラが面白い理由は、「リアル軍隊で化物倒せるんじゃね?」という厨房的オタクの願望を見事に叶えてくれた映画であり、トランスフォーマーという映画もそうだった。だからこの映画で、レーザーではなく、実銃、実兵器を使ってくれたのはとてもうれしかった。

・サイバーダイン製の多種多様な骨格メカが、うじゃうじゃ登場。スーパーミュータントの代わりに、骨格メカが廃墟の荒野を闊歩する「フォールアウト3」といった趣き。カイルが、幼女と二人だけのレジスタンス♪と痛いことを吐き、いちいちターミネーターの解説、弱点とかを教えてくれる。お前はポケモン図鑑か。

・一定の高周波を浴びせると暴走するターミネーター。劇場版レイバー1みたいだ。もしかしたら、5でジョンはバビロンプロジェクトとか言い出して、方舟とかおっ建てて、アウター・ヘイヴンする話になるのかもしれない。

・最後に出てきたサイバーダインの工場がとてもダサイ。金門橋の奥にデーンと要塞が建っている構図。まるで90年代初頭のゲーム並の頭の悪さで、煙突からボンボンと炎が吹き上げているのを見ていると、何だか気恥ずかしくなってくる。ロリ顔のヘレナ・ボナム=カーターの顔がスクリーンいっぱいに出ると、80年代のアニメを見ているみたいだ。

・T1は人間とロボと未来人のディスコミュニティなコント映画だった。T2は金を掛けたコント映画だった。T3はほとんどシュワの同窓会コントだった。んで、T4のシュワに代わるボケ要因は、マーカスになるかもしれないけど、突っ込み役であるジョンが何故かツンデレと化してしまい、伝統であるコントは即崩壊。マーカスを殺るぐらいツンツンしていた後に、突然、やっぱりお前のこと信用していた的な、男の友情を超越した流れへと至り、何とも腑に落ちない不穏な空気が作品に流れ始める。この二人って、腐った人仕様だとしか思えん。その関係に取り残されたカイルがとても可哀想。

・コントが崩壊したといえ、コメディが皆無というわけでもなく(ジョンが海に落ちるとか、マーカスが地雷踏むとか、ショットガン奪い合うとか)笑えないわけではないけど、でもなにか一つ、ターミネーター的な要素が何か欠如している。おしいと言われるのは、このせいかもしれない。

・まあ、そんなこんなでいろいろと突っ込むところが満載で、楽しめる映画でもありました。以上。

世界を動かしているオッサンどもの映画

恐らくアメリカ冒険映画の最前線で、プロフェッショナルなオッサンどもを戦わせたら右に出る者はいないトニー・スコット師匠の新作。

「The Taking of pelham 123」。「サブウェイ・パニック」のリメイク。一つの画面構成が戯画的な兄のリドリー同様、予告だけでもカットがカッコ良過ぎる。トニーは、監視モニターと橋が大好きな人なので、予告でちゃっかり出ているのはご愛嬌。意味不明に路線図が拡大するとか鼻血が出そうになる。

それにしても邦題が「サブウェイ123」になっちゃったのもご愛嬌なのか……「マイ・ボディガード」とか……ほんとに止めてくれ……。日本では9月に公開だそう。